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SIX LOUNGE ヤマグチユウモリが語る、この1年と新作『3』

ぴあ

ヤマグチユウモリ(SIX LOUNGE) 写真:川島彩水

コロナ禍の影響で中断せざるを得なかった2ndアルバム『THE BULB』のリリース・ツアーをはじめ、活動の要と考えるライブはできなくなってしまったが、SIX LOUNGEの3人はクサることなく、それならと2020年の大半の時間、曲作りに打ち込んできた。

その成果が4月7日にリリースする『3』だ。

3枚目のアルバムだからという理由から名づけられたに違いない『3』という単純明快なタイトルからは、よけいな御託は要らない。俺たちは曲そのもので勝負するぜというバンドの思いが窺える。実際、ヤマグチユウモリ(Vo, Gt)も「期待を超えるものになっている」と胸を張る。

アルバムのリリースに先駆け、アルバムから数曲を順々に配信リリースするというリスナーの期待を煽る遊び心も常に挑戦的なSIX LOUNGEらしい。1月20日には先行曲第1弾「カナリア」が、2月3日には第2弾「スピード」が配信されている。

大分発ロックンロールの正統伝承者を掲げるバンドを代表して、ヤマグチに話を訊いた。コロナ禍で変わったものと変わらなかったものとは――。
まずは昨年11月にいち早く再開したツアーの話から。

ライブをしてないとダメになる

ヤマグチユウモリ(SIX LOUNGE)

――昨年11月から12月にかけて、全6公演の「Tumbling Dice TOUR」を開催しました。多くのバンドがツアーを開催することに躊躇している中、なかなか早い決断だったと思うのですが、どんな思いからツアーをやろうと考えたのですか?

ヤマグチ 去年、ツアーの開催を発表したにもかかわらず、延期になったことが2回ぐらいあったんです。それで、延期になるんだったら、もうやらないほうがいいんじゃないかって夏ぐらいまでは思ってたんですけど、大分で地元のバンドとやったライブがあんまり良くなかったんですよ。それで、やべえ、ライブやらんとダメになると思って、「どこにでも行きます!」ってマネージャーに言いました。ライブをやらないと、ダメ人間のまま終わると思ったんです(笑)。

――じゃあ、音楽を止めちゃいけないとか、ライブ・シーンの火を消しちゃいけないとか、そういう使命感と言うよりも個人的な理由のほうが……

ヤマグチ 俺は大きかったです。(19年12月にリリースした)『THE BULB』のリリース・ツアーがほとんど飛んじゃったんで、聴いて欲しい曲もいっぱいあったというのもありますけど、それよりもライブをしてないとダメになるという個人的な理由ですよね。ほんと、それだけです。それ以外は別に。音楽を止めちゃいけないとか、ライブ・シーンの火を消しちゃいけないとか、そんなかっこいいもんじゃないです(笑)。もっと自然な感じだと思います。

――とは言え、SIX LOUNGEの活動にライブは欠かせないものではあるわけですよね?

ヤマグチ そうですね。要だと思います。ライブがないと、人間もダメになるし、かっこいいライブをしたいとずっと思っているんで、それはもうほんと核だと思います。ライブ・バンドと言われるのはちょっと恥ずかしいですけど、その恥ずかしさも含めながら、ライブは要だと思っています。

――ヤマグチさんが考えるかっこいいライブとは?

ヤマグチ 何もかもどうでもよくなっちゃうと言うか、暴れたくなるっていうのとはまた別なんですけど、ぼーっと立ち尽くす瞬間がけっこうあったんで、俺が他のバンドのライブを観ながら。

――あー、なるほど。

ヤマグチ そういうライブをやりたいですね。テンションがアガッちゃって、ぐしゃぐしゃになっちゃうのもいいし、良すぎちゃって茫然と浸ってるっていうのも最高だし、両方ありますね。

とにかく数を出そうと思った

――コロナ禍の中で、これからバンドとしてどう活動していったらいいか不安になると言ったらちょっと大袈裟になってしまいますけど、そういうことも考えましたか?

ヤマグチ ずっと曲を作ってたんですよ。CDを何かしらリリースすることは決まっていたので、不安になることはなかったです。これから作るCDに対する期待しかなかったですね。

――いつ頃から作っていたんですか?

ヤマグチ 3月ぐらいから作ってましたね。ふわっとミニ・アルバムを作ろうと考えてたんです。それはいったんなしになったんですけど、フル・アルバムってことになってからまた曲をどんどん作ってたんで、何も心配はなかったですね。

――そのフル・アルバムが4月7日にリリースされるわけですが、そこには何曲が収録されるんでしょうか?

ヤマグチ 全11曲入ります。

――何曲ぐらいの中から選んだんですか?

ヤマグチ 曲が完成しているもので言えば、2、30曲の中から選りすぐりました。

――けっこう作りましたね。どんなアルバムにしたいと考えたのでしょうか?

ヤマグチ 毎回、コンセプトはなくて、でも、俺がその時、聴いている音楽がもろに出るんで、全体的には何も変わってないですけど、ちょこちょこ曲的に広がりがあるのと、(イワオ)リク(Ba)と(ナガマツ)シンタロウ(Dr)が作った曲もあります。コンセプトみたいなものはないんですけど、今回は全曲、家で作ったんで、ジャケットは何かしら部屋の中って感じが見えるものにしたいとは思ってます。

――全曲、家で作ったっていうのは……

ヤマグチ 俺がゼロからイチにしたのは全部、家だったんですよ。

――これまでは家以外でゼロからイチにした曲もあったということですか?

ヤマグチ しょっちゅうツアーに出てたので、ツアー先のホテルで作る曲もありました。って言うか、それが普通だったんですよ。ツアーが終わったらすぐレコーディングっていうのが順繰り順繰りあったんですけど、それがなくなって、今回は、家だけで作ることになりました。

――じゃあ、じっくり作れた?

ヤマグチ そうですね。割と時間をかけられました。作った曲をプリプロして、一度試しに録って、聴いてみて、また録って聴いてみてっていうのを何回かやりました。

――その結果、前よりもいい曲になったとか、曲作りがうまくなったとか、そういう手応えもあったんですか?

ヤマグチ それよりもいっぱい曲を作れたのが良かったです。とにかく数を出そうと思ったんですよ。ライブができない期間中に。

――コンセプトはないとは言え、たとえば選曲する上で、全体像を考えることはなかったですか?

ヤマグチ いっぱいできた中からの選りすぐりのアルバムなんで。毎回そうなんですけどね。だから、アルバムを通してのイメージはなかったです。でも、あんまりミディアム・バラードみたいなものは入れてないかな。テンポがちゃんとある曲ばかりだと思います。

――ミディアム・バラードも作ったけど、敢えて入れなかったということですか?

ヤマグチ そうです。リリース・ツアーが途中で終わっちゃったんで、『THE BULB』に入れた「発光」とか、「幻影列車」とかがまだ消化しきれてない。だから、新たにアルバムは出すけど、『THE BULB』にまた戻って、「発光」とか「幻影列車」とかを聴いてもらいたいっていう気持ちがあったので、新しいミディアム・バラードは入れなくてもいいかなと思いました。

あんまり言うことを聞いたことがなかったから、聞いてみようかなって(笑)

――その時、聴いている音楽がもろに出るとおっしゃいましたが、たとえば、どんな音楽を聴いていたんですか?

ヤマグチ 曲作りの序盤にめっちゃハマッてたのが奥田民生。そのあと、ハマッたのがボブ・ディラン。ちゃんと聴いたことがなかったんですよ。

――元々、フォークが好きでギターを始めたのにフォークの神様は聴いていなかった(笑)。

ヤマグチ そうなんです。意外なことに通ってなかった。あと、何を聴いたかな? チューリップとか、平井堅とか、クラシックも聴きました。クラシックはめっちゃ嫌いだったんですけど、なんか聴きたくなっちゃって、ドビュッシーとか、静かめのやつを聴きました。普通に良かったですよ。あと、サム・クックも聴きました。ちゃんと歌うまレジェンドおじさんたち聴いてなかったんで(笑)、ちゃんと聴こうと思いました。歌う人間として聴いておかないとっていう使命感で聴きました。

――じゃあ、そういう音楽から吸収したものも……

ヤマグチ 出てると思います。パクッてる曲もあるな。いや、パクったってわけではないんですけど、何かに似てるかも?って曲もありますね。

――その中から何曲か選んで、1月から順々に配信リリースしていこう、と。

ヤマグチ そうです。レコード会社の上の人に提案してもらって、5曲くらい先行配信、どれもMVを作るって、あまり例がないやり方なので、5曲って多くない?と思いつつ(笑)、おもしろいと思って。

――1月20日に配信リリースした「カナリア」と2月3日に配信リリースした「スピード」を聴かせてもらいました。「カナリア」を1曲目に選んだのは、どんな理由からだったんですか?

ヤマグチ キラッとした曲を最初に出したいと言われたんです。上の人に。ハハハハ。今回はなんかね、(メジャー)3年目というのもあって、これまであんまり言うことを聞いたことがなかったから、聞いてみようかなっていう(笑)。もちろん、言われるがままではないですけど、ちゃんと俺らも考えつつ、わかりましたって感じです。だから、1曲目はどうしても「カナリア」でみたいな思い入れがあるわけではないです。

――今までは言うことを聞いていなかったんですね?(笑)

ヤマグチ はい。言うことを聞かなすぎて、失敗とまでは言えないですけど、言うことを聞いたほうが良かったかなって思う瞬間もなくはなかったんで、ちょっと聞いてみました(笑)。

――ちょっと心境の変化があったわけですね?

ヤマグチ そうですね。段々嫌いになってますね。

――えっ、嫌いにってメジャー・レーベルが?

ヤマグチ はい(笑)。いい意味で嫌いになってます。でも、本来の形だと思いますよ。だって、嫌われる職業じゃないですか、レーベルって。曲について、あれこれ口を挟まないといけないわけだから。それはわかってるんですけど、曲についていろいろ言われるとムカつくじゃないですか。ハハハハ。そういう心境の変化は確かにありました。

――今度出るアルバムの曲もいろいろ言われたんですか?

ヤマグチ いえ、具体的に、どうしろみたいなことはなかったですけど、曲の構成のことを初めて言われたと言えば、言われましたね。サブスクの理論みたいなことを。

――ああ、サビの歌から始めるとか。

ヤマグチ そういうこととか、いろいろ言われましたけど、それは適当に聞き流して(笑)、自分らにできることと言うか、好きなことをやりましたね。

SIX LOUNGE「カナリア」MV

後ろ向きなことは考えたくないですよね、これ以上は

――「カナリア」はイワオさんによる作曲ですが、ヤマグチさんは自分の曲が1曲目じゃなくて良かったんですか?

ヤマグチ それはまあ、どっちでも良くて。でも、あぁ、確かに今思えば、やっぱり1曲目は自分の曲が良かったかな(笑)。でも、基本、どっちでもいいです。

――まぁ、自分が歌っているわけですしね。その「カナリア」もこれまでどおり作詞はナガマツさんですが、ナガマツさんが作詞を担当するというのは、このバンドを始めた時からなんですよね。

ヤマグチ そうです。最初に作ったとき、丸投げしたところから始まってます。詞を書くのが恥ずかしかったんですよ。それに書こうと思っても書けなかったと思うし。俺には無理だと思ったので、丸投げしたんですけど、歌うことは好きなので、別に違和感もなかったし、今もないし。今は逆に書きたい時は書いているんで、ちょっとずつですけど、書くようになりましたね。

――書きたい時というのは、この曲には自分の言葉を乗せたいとか、曲ができた時に言葉も一緒に出てきたとか?

ヤマグチ 後者ですね。メロディと一緒に言葉が出てきた時に、あ、これ、書きたいなと思って、ふわっと書いてみるとかですね。詞先行は無理ですね、恥ずかしすぎます(笑)。

――ナガマツさんが書く歌詞については、どんなふうに感じていますか?

ヤマグチ 今回、ちょっと前向きな感じはしますけどね。こんな時期に、後ろ向きなことは考えたくないですよね、これ以上は。そういう話をしたわけじゃないから、シンタロウがそう思っているかどうかわからないですけど、割と明るめだと思います。

――歌詞についてリクエストはしないんですか?

ヤマグチ 今回、初めてリクエストしました。「スピード」はライブの途中で、「スピード!」って言いたいから作ったって言って、《スピード》って言葉をサビで歌いたいと伝えました。

――それまではリクエストしたことはなかったんですね?

ヤマグチ ないですね。

――ナガマツさんが書いてきた歌詞を素直に受け入れる、と。

ヤマグチ それがおもしろかったりもするんですよ。全然、イメージしていたものと違う歌詞が逆に良い時もあるんです。

――歌詞の中に恥ずかしい言葉があっても受け入れてきたんですか?

ヤマグチ 俺が書いた歌詞じゃないんで(笑)。だから歌えるっていう歌詞もいっぱいあります。もちろん、俺だったら書かないと言うか、書けないような歌詞もありますしね。

――ところで、「カナリア」は弾き語りから始まりますね。

ヤマグチ Cメロをもうちょっと早く聴きたいという上の人からの要望があって、それならってシンタロウが頭に弾き語りでやるかって言い出して、やってみたら意外に良くてみたいなところからこういう形になりました。

――バンドがインしてからは、SIX LOUNGEらしい疾走感のあるロックンロールになりますけど、歌詞の世界観がそうだからなのか、色気のある曲になりましたね。ファルセットを交えたヤマグチさんの歌も聴きどころですね。

ヤマグチ 最初、作ったとき、キーが低かったんですよね。その時はキラキラ感はあまりなくて、いかにもインディ・ロックって感じだったんですけど、キーを上げたら急にキラッとした感じが出たんですよ。

――Cメロの《きっとアナタをこえる人はいない けどアナタよりもひどい人はいない》という歌詞は、聴きながら一度言われてみたいと思いました(笑)。

ヤマグチ ハハハ、ワルい男ですよね。

――なぜ、こういう歌詞になったのかは聞いていないんですか?(笑)

ヤマグチ 聞かないし、聞いてもシンタロウは絶対答えないと思います。

――この曲に限らず、ナガマツさんが書いてきた歌詞を読んで、あの時の経験なのかなって思うこともあるんじゃないですか?

ヤマグチ ないです、ないです(笑)。知らないですもん、あいつの性生活は。全然知りたくない。

ライブ中に「スピード!」って叫んだら最高じゃないですか

――「カナリア」はツイン・ギターも聴きどころではないか、と。

ヤマグチ ありがとうございます。

――レコーディングではギターを持ち替えたんですか?

ヤマグチ 持ち替えましたけど、いつも使っているギターでしたね。

――ヤマグチさんがメインで使っているギターって……

ヤマグチ ギブソンの黄色いレスポールJr.です。

――レスポールJr.を使っているのは、どんなきっかけからなんですか?

ヤマグチ なんでなんですかね。あれ、ヤフオクで北海道の中古楽器屋さんから買ったんですよ。なぜなのかわからないですけど、クロマニヨンズのマーシーさんとか、ストーンズのキース(・リチャーズ)とか、好きなギタリストが使ってるっていうのもありますけど、だからってわけでもないんです。黄色が別に好きなわけでもないし(笑)。なんとなく、ぱっとかっこいいと思って買っちゃったんでしょうね。値段も安かったんで。そこからずっと持っていて、気に入っちゃっててって感じですかね。

――ボディが小さいからライブで動きやすいし。

ヤマグチ ああ、確かに。と言いつつ、箱もの買っちゃいましたけどね。ギブソンのES-335。

――レコーディングではレスポールJr.を使っているんですか?

ヤマグチ 使いますけど、フェンダー・テレキャスターと箱モノが多いです。「スピード」はレスポールJr.でしたね。

――「カナリア」のミュート・カッティングは手が攣りそうですね。

ヤマグチ あれ、1番のAメロの、いっちゃん最初のドゥーンってピッキング、音がハズれてるんですよ(笑)。でも、味があっていいなと思って、録り直しませんでした。うまくミュートできてない感じが良いんですよ。

――イワオさんとナガマツさんのプレイについては、どんな印象がありますか?

ヤマグチ 普段はあんまり言わないですけど、「カナリア」はいっぱい案を出しました。最初にギターが入ってきて、そこにドラムが入るんですけど、そこのフィルを含め、細かいところをけっこう3人で話し合いました。ベースは「スピード」の後半の盛り上がるところが好きですね。俺は何も言ってないんですけど、あれは良かったと思います。本人には言いたくないですけど(笑)。

――たまには言ってあげたほうがいいと思いますよ(笑)。

ヤマグチ ハハハ。はい、がんばります。

――「スピード」はスタジオで一発録りしたような勢いのある曲になっていますね。

ヤマグチ そうですね。ド頭の《スピード》を言いたいだけの曲です、俺は(笑)。一発録り感、疾走感が欲しいと思いました。

SIX LOUNGE「スピード」MV

――ダムドって好きですか?

ヤマグチ 好きです。あ、でも、アルバム1枚ぐらいしかわからないですけど。

――「スピード」のリフが……

ヤマグチ あ、ジャーンジャンジャンジャンってやつですね。そうだ、あれはダムドの『マシンガン・エチケット』の……

――アルバム表題曲っぽいと思って(笑)。

ヤマグチ そうですそうです。言いました、メンバーにも(笑)。

――ロックンロールってそういうところも聴きどころじゃないですか。

ヤマグチ そうですね。往年のリフとか、最近、そういうのやってますね。ちょっとストーンズっぽいリフを入れてみたりとか、ビートルズっぽいリフを入れてみたりとか。

――それにしても、なぜ《スピード》って言いたかったんでしょう?(笑)

ヤマグチ 「スピード」ってタイトルの曲が好きなんです。真心ブラザーズとか、Analogfishとか。しかも、ライブ中に曲をバーンとやって、「スピード!」って叫んだら最高じゃないですか。ハハハ。テンションがアガりません? 俺は「Hoooo!!!!」ってなります。

――そうなんだ(笑)。

ヤマグチ 作ってる時から、シンタロウが最速でズッタンズッタンって叩き出す光景がもう浮かんでいて、それをやりたかっただけです。

――さっきもおっしゃいっていたとおり、動き回るベースのフレーズもかっこいい。ベースの弦が震えている感じもしっかり捉えた録音も生々しくて、そんなところも含め、かっこいい曲になりましたね。

ヤマグチ 良かったです。

対バンをやりたくてツアーします

――そんな2曲に続いて、他にも新曲が順々に配信リリースしていくわけですが、それらの曲はこの2曲とは違うタイプの曲なんですか?

ヤマグチ 聴きやすいテンポの曲と、往年のロックンロールの王道感が詰まった曲と、もう1曲、弾き語りでもできそうなくらいの、それはミディアム寄りなのか。ちょっとゆったりした曲が続きます。

――5月にリリースしたアコースティックCDを作るにあたって、DAWソフトを使ったそうですが、『3』の曲でも使っているんですか?

ヤマグチ 今回、いっぱい曲を作ったので、ソフトを使った曲も何曲かあったんですけど、アルバムには1曲も入れてないです。でも、ソフトならではと言える曲もいっぱいできましたね。鍵盤を入れたりとか、ストリングスを入れてみたりとか。

――そういう曲が今後、アコースティックCDではなく、バンド・サウンドの作品にも入る可能性はありますか?

ヤマグチ 入れたいし、ライブでもやりたいですね。ただ、ライブでやるならシーケンスではなく、本物を入れたいです。オーケストラをつけるとかね。

――そういうことも興味があるんですね。

ヤマグチ 全然ありますよ。キーボードの人に参加してもらうのもいいなと思うし。

――アルバムのリリースに先駆け、3月から短いツアーを開催するそうですね。

ヤマグチ 友だちのバンドと全然会えてないんで、対バンをやりたくてツアーします。

――対バン・ツアーなんですね。

ヤマグチ そうです。誰とやるかはこれから決めないといけないんですけど(※インタビュー時点)、誘いたいバンドは頭の中になんとなくあります。

――どういうバンドだったらやりたいと思うのでしょうか?

ヤマグチ ライブがかっこよくて、音源が好きで。そうじゃないとやっぱりやりたくないですね。それかもうめちゃくちゃエロいかの2択ですね(笑)。めちゃくちゃエロい3人組だったら最高ですよね。いろいろな意味で(笑)。

――エロいというのは、色気があるってことですか?

ヤマグチ いや、女の人です(笑)。恵比寿マスカッツとやりたいです。あ、やりたいっていうのはもちろん対バンしたいって意味ですよ(笑)。

取材・文 / 山口智男
写真 / 川島彩水

リリース情報

SIX LOUNGE NEW ALBUM 『3』

2021年4月7日リリース

「スピード」各配信サイト:
https://lnk.to/slspeed

「カナリア」各配信サイト:
https://lnk.to/slcanaria

ツアー情報

SIX LOUNGE 『9-Ball』TOUR

3月12日(金) 松山 W studio RED
3月14日(日) 京都 MUSE
3月16日(火) 長野 LIVE HOUSE J
3月18日(木) 水戸 LIGHT HOUSE
3月19日(金) 渋谷 CLUB QUATTRO
3月21日(日) 盛岡 CHANGE WAVE
3月23日(火) 横浜 F.A.D
3月25日(木) 岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
3月27日(土) 沖縄 桜坂セントラル
※全公演対バンあり

関連リンク

SIX LOUNGE Official Site
https://six-lounge.com/

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